ベイザー脂肪吸引とは、脂肪吸引と呼ばれる美容クリニックで行われている医療痩身技術のうちのひとつです。
ベイザーリポという医療機器を用いて特殊な振動エネルギーを持つ高周波振動であるベイザー波を痩せたい部分にある脂肪細胞に照射することで柔らかくし、その後カニューレ(吸引菅)を用いて吸引・除去していきます。
ベイザー波を照射するだけで物理的なダメージを他の組織に与えないことから出血などの体への負担が少なくて済むほか、9割もの皮下脂肪を取ることができるという特徴があり、日々進歩する美容医療業界でも注目されている施術となっています。
ベイザー脂肪吸引の特徴
従来の薬剤を用いた脂肪吸引方法では、柔らかくならずに硬いままの脂肪細胞が一部に残ってしまい、それを無理やりカニューレで吸引していたため、脂肪周りの血管や神経を傷つけてしまう危険性がありました。
カニューレの先端から高周波の一種・ベイザー波を照射することで、従来までの脂肪吸引のように副作用の怖れがある薬剤を使わずとも脂肪細胞を吸引しやすいようにまんべんなく（狙った範囲内の皮下脂肪の90%)柔らかくすることができるようになり、これまで難しかった皮膚直下にある脂肪や固くなってしまった脂肪も容易に取り除くことができるようになりました。
このベイザー脂肪吸引におけるカニューレは、ピンポイントで柔らかくなった脂肪細胞のみを吸引するため、それ以外の皮膚組織に余計な負担を与えることはありません。したがって皮膚と筋肉をつないでいる繊維組織も傷つける恐れもないため、結果として肌が引き締まり、術後のたるみを防ぐことができます。
良いことずくめのベイザー脂肪吸引ですが欠点もあります。
それは施術費用が高額になってしまうことです。高額になる理由は大きく分けて二つあります。
一つ目は日本国内において、ベイザー脂肪吸引装置を販売する業者との間で最低施術価格に関する協定が定められていてクリニック側で自由に価格を決めることができないから。
そしてもうひとつの理由は、装置そのものが高価であることに加えて運用方法にも制約が多いことがあげられます。ベイザー脂肪吸引装置は熱に弱く、滅菌方法として通常なら院内で1～2時間ほどで終わる高圧蒸気滅菌を使うことができないため、院内で行うにしても7～8時間はかかったり、専門業者に依頼する必要がある他の滅菌方法を使わざるをえません。
このような方におすすめ
- 凝り固まり硬くなってしまった脂肪を落としたい方に
- 高周波であるベイザー波は皮下脂肪をまんべんなく柔らかくすることができるので、硬くなってしまった脂肪があっても問題ありません。
- ダウンタイムが気になる方に
- 一般的にカニューレを使って脂肪を吸引する脂肪吸引は内出血や吸引場所にたるみが生じやすいのですが、 ピンポイントで柔らかくなった脂肪細胞のみを吸引することができるベイザー脂肪吸引であれば脂肪細胞以外を傷づけることがないため、内出血やたるみといったダウンタイムも大幅に軽減できます。
- 美しい仕上がりを望む方に
- ベイザー脂肪吸引を行うカニューレには管の太さや角度が異なるものなど複数のタイプがあり、吸引箇所に応じて使用するカニューレをい使い分けることで、より自然により美しくデザインすることが可能です。
よくある質問
- Q.痛みはありますか？
- 施術前に麻酔を行いますし、施術自体もベイザー波を照射して柔らかくなってから吸引する関係で、従来の脂肪吸引と比べると痛みを感じることはほとんどありません。
- Q.腫れはありますか？
- 狙った範囲内の脂肪細胞以外にはダメージを与えずに吸引できるため、アザや腫れを大幅に軽減でき、気になるような腫れはほとんどありません。
ベイザー脂肪吸引の施術経験が豊富な医師がいて、カウンセリングが丁寧なところを選べばまず失敗することはありません。
リスク・副作用・ダウンタイム
- リスク・副作用
- 他の脂肪吸引方法と比べて効果も安全性も高いベイザー脂肪吸引ですが、まれに経験の少ない医師やカウンセリングが不十分なところにあたると、皮膚表面に凹凸ができてしまうなど仕上がりに満足できないということが起こる可能性があります。
あとで後悔しない為にも、極端に低価格なクリニックは避けたり、口コミや医師のベイザー脂肪吸引の施術経験数を事前に下調べをしておくことをお勧めします。
- ダウンタイム
- 施術経験の豊富な医師が施術すれば、日常生活に支障をきたすようなダウンタイムはほとんどありません。
腫れても1～2週間ほどでひきます。メイク、入浴、洗顔は翌日から可能です。