漢方外来とは
東洋医学では、自然治癒力を高めて体質を改善することで、病気を治すほか、病気になりづらい身体になることを目指します。そこでよく使われるのが漢方です。
漢方外来では、一人ひとりの体質、症状に合わせた漢方が処方されます。
例えば私は、痩せ型で体力中等度以下なので、そういった体格、体力の程度に効く漢方を飲んでいます。また生理が近づくと腹痛が強くなるので、生理前には処方される漢方が変わります。
女性の細かな体調の変化や体格、体力の程度にも適したものがあるのが漢方の強みだと思います。
漢方外来に6カ月かかってみて
昨年の9月から漢方外来にかかり始めて、今月で受診して6カ月になります。そこで体験した受診の手順はこうです。
私のかかっている漢方外来では、まず症状の経過について漢方専門医にお話します。次に舌を診てもらいます。舌をみるとむくみや冷えがあるかが分かるようです。そして、ベッドに横になり、看護師立ち合いのもと、医師によるお腹の触診が行われます。触られて痛い箇所を聞かれるとともに張っていないかを確かめてもらいます。
触診が終わると、再度診察で今一番つらい症状を聞かれます。最後に今の症状に合わせた漢方が処方されます。
漢方の効き目について
受診の間隔は初めのうちは2週間に1回の通院を推奨されます。個人差がありますが、漢方は効き目がはっきりわかるまでに2週間ほどかかるからです。
私の場合は、最初の3カ月は月に2回通っていましたが、12月からは月に1回と受診回数が減りました。私にぴったりの漢方が見つかったんです。
その名も補中益気湯(ホチュウエッキトウ)、そして六君子湯(リックンシトウ)。補中益気湯は、病中病後の体力回復によく使われ、六君子湯は体力中等度以下で胃腸が弱い人に効き目のある漢方だそうです。
この2つには相乗効果もあり、飲み続けるうちにだるさが少しずつなくなって体力が回復してくるのが分かりました。
体調不良で立ち上がれなくなる前に
東洋医学には、未病という考え方があります。検査を受けても異常はなく病気とは診断されませんが、健康とも言えない状態のことです。
・なんとなく体がだるい
・疲れやすい
・体が冷える
・頭痛
・肩こり
・めまい
・眠れない
上記のような症状はありませんか? 1つでも当てはまるものがあったら、それは未病の始まりです。病気とはいかないまでもこれらの症状は放置するといつか病気に発展する可能性をはらんでいます。
「体調が悪化する前に、未病の状態で治療ができれば」という考え方から始まり、昨今では未病の状態を検査などで見える化しようという西洋医学の試みも盛んです。
何気ない体調不良をストレスでどうか片づけないでください。未病の状態で治療ができたら、未来は明るいはずです。漢方外来の受診を未病改善の選択肢へ。今不調を感じている方の体調改善の選択肢が広がることを願ってやみません。
(角 朋美)
執筆者:alluxe編集部