良い眠りは成長ホルモンの素

しっかり眠っている人には成長ホルモンがたくさん分泌されています。これは子どもが大きく成長するのに必要なホルモンですが、実は大人になっても分泌されているのです。
成長ホルモンは眠りについて最初のノンレム睡眠（深い睡眠）時に多く分泌され、代謝をアップさせ、脂肪を燃えやすくさせたり、筋肉の量を増やして肌の新陳代謝を促したりと、私たちが若々しく生活するために必要な働きをしています。

「コルチゾール」と「成長ホルモン」

眠っている時に分泌されるホルモンにはもう一つコルチゾールがあります。それは、明け方に多く分泌され、目覚めを促すホルモンです。成長ホルモンと入れ替わりに分泌されますが、ストレスが過剰にかかると増えてしまうことから、別名「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
ロンドンにある大学の調査では、54歳以上の男女を対象に髪の毛から検出されるコルチゾールを調べたところ、太りすぎの人に多いという結果が得られました。

「グレリン」対「レプチン」

他にもダイエットに重要なかかわりを持つホルモンがあります。それは食欲を抑えるレプチンと空腹信号を送るグレリンです。睡眠不足になるとレプチンの分泌が減ってしまい、グレリンが増えてしまうというアメリカ・スタンフォードの大学の研究結果が出ているのです。

3-3-7睡眠法をためしてみよう

それでは良い睡眠を得るためにはどうしたらいいでしょう？ 「3-3-7睡眠法」という方法があります。

寝る前のリラックス法

お風呂は寝る1時間前までに

今の時期は寒くて手足が冷たく、なかなか眠れないという人も多いことでしょう。良い睡眠のためにお風呂は最適ですが、タイミングが重要。眠る直前まで熱いお湯に入っていると、交感神経が高まって寝付きが悪くなります。徐々に体温や心拍数が下がっていくまでに1時間ほどは余裕をもって。お風呂に浸かれない時は39～42℃ぐらいの熱めのお湯にに手や足を3分ほど浸けるだけでも効果があります。

ストレッチ

お風呂上がりにはゆったりストレッチ。身体が固くなっていると寝返りが出来ず、良い睡眠につながりません。この時、激しい運動は逆効果なので注意してください。

呼吸法

それでも眠れない時は…深い呼吸を意識してみましょう。
1．あおむけになって両足を腰幅ぐらいに開き、両手は身体の横に
2．鼻から吸ってお腹を膨らませる
3．口からゆっくりと息を吐き、お腹をぐーっとへこませる

これでワンセットです。腹式呼吸でゆっくりと吐き出すのがポイント。 気持ちよい範囲で3～4回くりかえしましょう。

眠る前にいろいろと心配ごとや翌日の仕事のことを考えるのはやめて、平穏な気持ちになることが良い眠りを得るために大切です。忙しい毎日、ちょっとした余裕を心がけてみてはいかがでしょう？

（佐藤マキコ）

執筆者：alluxe編集部