便秘とは

便秘はどの年齢でも見られる悩みのひとつです。一般的に男性よりも女性に多い傾向があり、女性は10代の思春期から便秘になる場合もあります。その後60代を超えると男女ともに便秘に悩む割合が増えていくことがわかっています。
ただし、便秘と一口でいっても「何日もお通じがない」「下剤を飲まないと出ない」「便が硬い」「便が小さい」などなど悩みも多種多様。そもそも排便回数には個人差があるため、お通じが1日3回から3日に1回までであれば正常とみてもいいのですが、もし1週間のお通じの回数が3回未満の場合は便秘と考えられます。

便秘の原因は？

毎日の生活習慣をはじめ、腸の働きの異常や全身の病気、薬の副作用など便秘の原因になりうるものは意外と多いです。
生活習慣の中でも便秘を招きやすいのは偏った食生活や運動不足があげられます。
偏食やダイエットをすることで、結果的に食物繊維の摂取量が不足するため、便秘を招きやすくなるんです。また運動不足気味の場合は、腸のぜん動運動も不活発になり便秘になりやすいことが知られています。

便秘になったら

特に服薬や全身の病気がないのに便秘気味だという方は、まずは生活習慣から改善してみましょう。

普段の食生活に食物繊維をプラス

主食がご飯の場合は、白飯を雑穀入りに替えたり、食物繊維が豊富なカボチャやゴボウなどの根菜類を意識的に摂るようにしてみてください。食後にヨーグルトを食べるのもおすすめです。忙しくて自炊できない、という方はサプリメントで食物繊維を摂取することも効果的です。

運動習慣をつける

日頃から運動不足にならないように、適度に体を動かすことが重要です。
運動とは言ってもハードなものでなく、散歩や買い物で歩く距離を少し伸ばしてみる程度の、毎日続けやすいもので十分です。

市販の下剤

食生活の改善や運動習慣をつけても便秘症状が変わらない場合は、市販の下剤を使うという手もあります。しかし、下剤を習慣的に服用してしまうと効きにくくなることがあるので、下剤は必要な時だけ最小限にとどめておくことが大事です。

病院へ行く

便秘くらいで病院？と思うかもしれませんが、便秘の症状が長く続いて日々の生活にまで支障を起こしているような場合や、上記の方法で改善できない便秘の場合は少し注意が必要です。大腸がんなどの何か身体的な病気が隠れている可能性もあります。
そんな時は市販の下剤に頼らずに病院を受診して専門医の指示を仰ぐようにしてください。

便秘は年齢を問わず誰もがなる可能性のある疾患です。
しかし、これまで紹介してきたように便秘の原因は生活習慣の乱れによるものが多く、規則正しい生活をしていれば防げることもしばしば。
便秘気味かな？と思ったときは、まずは生活が乱れていないか振り返ってみることからはじめてみて。もしも生活習慣を改善しても便秘が解消せずに日常生活に影響が出ているときには、市販の下剤に頼らずに早めに専門医の診察を受けるようにしてくださいね。

（サクマユウナ）

執筆者：alluxe編集部