ひざの痛み「変形性ひざ関節症」の原因

人間の体の中にはヒアルロン酸がたくさん含まれる箇所があります。皮膚はもちろんのこと、関節内の液体（関節液）の中にも多く含まれていて、関節の動きを滑らかにする働きをしています。
若い時の軟骨は白く光沢や弾力がありますが、だんだん黄色くなり、弾力も少なくなります。すると摩耗しやすくなって、軟骨の細かい削りかす（摩耗片）が原因となり炎症が起きて痛みが出てきます。炎症は組織を修復するために起きますが、それが長く続くと歩行や日常生活に支障が出るので、対処が必要です。

治療法

変形性ひざ関節症になっている人の関節液ではヒアルロン酸がうすくなっています。ここにヒアルロン酸製剤を注入します。すると関節のすべりが良くなったり軟骨のすり減りを抑えたりして、痛みが軽減されるのです。

まずは体重を減らすのも効果的です

ひざの負担を軽くするには、まず少しでも痩せるよう心がけてください。そしてゆっくりストレッチしてから筋力トレーニングしましょう。太ももや周りの筋肉を鍛えることによって、直接ひざに負担がかかるのを防ぎます。

肩の痛み、いわゆる「五十肩」とヒアルロン酸

『突然肩が上がらなくなった』『髪をとかしたり、歯を磨くのがつらい』などという声を母親世代の人から聞いたことがあるかも？ それは肩関節周囲炎、いわゆる五十肩の疑いが大きいです。
肩関節周囲炎も骨と筋肉をつなぐ腱板や骨と骨をつなぐ靱帯の炎症が原因です。

『五十肩は突然治る』といわれますが、慢性化してしまうと非常にやっかいです。早めに整形外科のドクターに相談するのが治るための近道です。
こちらもヒアルロン酸の注射で痛みを緩和することができます。

ゆっくりとした動きの運動が効果的

慢性化しないためにも、アイロンやタオルを使った体操で肩の動きがスムーズになるよう、運動しましょう。
リンク： 科研製薬株式会社サイト「3.運動療法」

注意！ 痛い時は無理に動かさないで

痛みが強い、または腫れている時は無理に動かすと症状が悪化する恐れがあります。また、関節リウマチなど他の病気の可能性もありますので、整形外科を訪れてドクターの診断を受けましょう。運動するときもドクターと相談の上、行うとよいでしょう。
ひざの痛みも五十肩も、治療には時間がかかります。ヒアルロン酸注射の場合は週に1度、5週間ほど行います。運動や飲み薬も合わせて、あせらず確実に。そして快適な生活を取り戻しましょう。

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（佐藤マキコ）

執筆者：alluxe編集部