女性の抜け毛について

そもそも髪の毛は、1日どれくらい抜けるのが正常なのでしょうか。
女性の場合、女性ホルモンの働きのために男性よりも髪の毛が抜けにくいのですが、髪の毛にはヘアサイクルがあるため、必ず抜け落ちるメカニズムになっています。
一般に正常な抜け毛の本数は、個人差はありますが50～100本程度です。

また、気候の関係で日本人女性の抜け毛が増える時期があります。6月から10月です。紫外線が多いこと、そして夏の暑さで汗をかくことによって頭皮環境が悪くなります。これにより、抜け毛が増えるのです。

女性の薄毛について

抜け毛が気になるのは、それが薄毛に直結する可能性があるからですよね。ここで、薄毛の定義を確認しておきましょう。
薄毛とは、髪が生えかわるたびに少しずつ毛が細くなり、加えて髪の毛のツヤ、コシが次第に失われ、髪全体のボリュームがなくなっている状態を指します。
中でも女性のなりやすい薄毛の代表格があります。びまん性脱毛症です。

びまん性脱毛症とは

突然ですが、以下について考えてみてください。

・髪全体のボリュームが減った
・抜け毛が増えた
・地肌が見えるようになってきた

これらに当てはまった方は、びまん性脱毛症の可能性があります。
びまん性脱毛症とは、女性特有の薄毛で、部分的に薄くなるのではなく、頭部全体が薄くなる脱毛症です。特定の一部分が薄毛になったときは気づきやすいですが、全体的に薄くなるので、気づいた頃には症状がだいぶ進んでしまっているケースも。
年齢的には30代後半から中年以降の女性に見られます。

びまん性脱毛症の原因

主な原因は以下の通りです。

・髪全体の栄養不足に関わる無理なダイエット
・血液の流れを悪くし、髪への栄養が滞ってしまうストレス
・髪の休止期を伸ばし、髪が抜けやすい状態をつくる加齢
・髪の成長を不十分にする女性ホルモンの乱れ
・間違ったヘアケアによる頭皮トラブル

ここで分かるのは、びまん性脱毛症には生活習慣が大きく関わっていることです。規則正しい生活を心掛け、ストレスを減らし、髪の洗いすぎなど間違ったヘアケアをやめてみることで、症状が改善する場合も見受けられます。

びまん性脱毛症の治療法

症状が進んだ状態で、気づくことも多いびまん性脱毛症。治療法も紹介します。 治療法としては以下が挙げられます。

・毛髪再生治療であるグロスファクター療法（HARG療法、BENEVスタンプ治療）
・多種多様な成長因子を配合したミノキシジルなどの育毛カクテル
・パントガールなどの飲む治療
・後頭部の頭髪を毛根ごと薄くなった部分に移植する自毛植毛

グロスファクター療法は、HARG療法が3～6カ月、BENEVスタンプ治療が3カ月程度で効果があらわれてきます。
ミノキシジルは3～6カ月、パントガールは3カ月程度で効果が確認できます。
自毛植毛は、短時間で可能です。色や質感も変わらずに加齢とともに移植した部分の髪色も自然に変化していきます。

びまん性脱毛症の原因のひとつである加齢は避けることができません。よって、びまん性脱毛症は誰でもなる可能性があります。
規則正しい生活とストレスの軽減がびまん性脱毛症を遠ざける可能性を秘めていること、もしなってしまっても治療法があること。
これらを知り、恐れず対策していきましょう！

（角　朋美）

執筆者：alluxe編集部