みんな不眠に悩んでいる？

眠りというものは大変デリケートなものです。なにか心配ごとや不安、ストレスなどがあるとちょっとしたことで目覚めてしまったり、深く眠れなかったりします。
子供のころはどれだけ寝ても眠れなくなるなんてことはありませんでしたが、40代以上の実に半数以上の人がプチ不眠に悩まされているといいます。
製薬会社の「MSD株式会社」が2015年に発表した『中高年の不眠に関する意識と実態調査』に、40代以上の55パーセントに中途もしくは早期覚醒の自覚症状があるとの記載があります。

不眠の種類と原因

不眠にはなかなか寝付けない「入眠困難」、夜中に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」の3つの症状があります。

考えられる原因

いびき

女性は男性と比べていびきをかきにくいですが、その理由は通常は女性ホルモンが上気道開大筋という鼻から喉頭までの空気の通り道を確保する筋肉を活発に動かしているから。しかし年齢とともに女性ホルモンの分泌が減り、女性でもいびきをかいてしまうこともあります。するとよく寝ているように見えても、実は熟睡できていないということになります。
花粉症などで鼻が詰まりがちな人は、普段から口呼吸が習慣になっていることもあります。なるべく口でなく鼻で呼吸するように心がけましょう。

更年期障害

年齢を重ねると更年期障害でほてりや発汗が起き、眠りが妨げられることが多くなって不眠に悩む人が増えます。

時間になったからと無理に寝なくてもよい？

寝付きが悪くてなかなか眠れない人は、眠くなってからベッドに入るのをためしてみて。「眠る時間だから寝なくちゃ」と思うのではなく、眠気が起きてから眠る、そして朝は決まった時間に起きるようにしてください。

眠る前にストレッチでリラックス

緊張感が続いて眠れない人には、寝ころんでできるストレッチをお勧めします。

ゴキブリ体操

1）布団やベッドの上にあおむけになって、天井のほうへ手足をのばしてぶらぶら～と動かします。
2）この時、チカラは入れないで、ひたすらリラ～ックス。

NHK Eテレの5分間番組「2355」の『三日月ストレッチ』もいいですよ。
（お休み前に見るとゆったりできる番組です。）
呼吸を整えて、眠くなったらそのまま眠ってください。

それでも続くようならかかりつけ医に相談を

睡眠時間が足りなくて昼間の仕事や日常生活に支障が出るようでしたら、迷わず医師に相談してください。
睡眠薬に抵抗がある方は、高ぶった神経を落ち着かせる漢方薬がいろいろあります。【黄連解毒湯（おうれんげどくとう）や柴胡加竜骨牡蛎湯（さいこかりゅうこつぼれいとう）など】
漢方は穏やかに効いていきますので、ご希望の方はぜひ尋ねてみてくださいね。

（佐藤マキコ）

執筆者：alluxe編集部