老人性イボとは

正式には脂漏性角化症（しろうせいかくかしょう）と呼ばれます。紫外線や皮膚の老化、また遺伝や体質が原因となってあらわれる良性の腫瘍です。
30代以上の男女に起こり、高齢者においてはほとんどといっていいほど見られます。
大きさは数mmから3cm。色は茶色や黒ですが、健康的な皮膚に近い色から黒まで様々です。よって、見た目がシミによく似ているものもあります。

シミと老人性イボの違い

シミと違うのは、皮膚から盛り上がっていること。
そして、老人性イボの表面はざらざらしています。
また、顕微鏡で見ると一目瞭然。乳頭状・顆粒状と呼ばれますが、まるでカリフラワーのように見えます。

老人性イボの治療

老人性イボは、がんになる確率は普通の皮膚と変わらないものの、自然になくなることはまずありません。また、加齢とともに増えていきます。
治療法は以下が挙げられます。

1. 液体窒素による冷凍凝固法
2. 炭酸ガスレーザー（CO2レーザー）による切除術
3. 電気メスを使った電気灼熱治療
4. 外科手術による切除術

中でもよく行われるのが、1と2で、老人性イボが大きいと3か4になることが多いようです。
一般的な1と2について詳しく述べます。

液体窒素による冷凍凝固方法

患部に液体窒素をあてて凍結させ、かさぶたをつくります。かさぶたが取れると老人性イボも自然になくなります。
麻酔が不要のため広く行われていますが、かさぶたがとれるまでに1～2週間かかること、複数回の治療が必要であること、跡が残る可能性が捨てきれないことは受けるときに念頭に置いておきましょう。

炭酸ガスレーザー（CO2レーザー）による切除術

患部に炭酸ガスレーザー（CO2レーザー）を照射することによって、組織を蒸発させて老人性イボを除去します。液体窒素による冷凍凝固方法と違い、削る深さが調節可能なので、根本的な治療ができること、顔という部位に適していることが利点です。

「シミか老人性イボかどちらかわからない」という場合には以上を参考に、皮膚科・美容皮膚科にかかることをおすすめします。

（角　朋美）

執筆者：alluxe編集部