骨粗しょう症のしくみ

一般的に女性は、一生の中で18歳頃の骨密度が一番高いといわれています。そして40代を過ぎると骨密度はだんだんと減っていき、閉経を迎えるとさらに少なくなります。
骨密度は女性ホルモンと密接な関係を持っています。卵巣の働きが活発な時は、エストロゲンという女性ホルモンの一種が多く分泌され、骨からカルシウムが溶けだすのを抑制して骨を作るのを促しています。
しかし、年齢を重ねるにしたがって、エストロゲンの分泌が減ってしまいます。ですから、10代のうちになるべく骨密度を増やしておくことが、将来の骨の強さにつながるのです。

なぜダイエットで骨がもろくなる？

急激に体重が減少すると卵巣がうまく働かなくなり、前述のエストロゲンが少なくなってしまい、骨を作る働きが低下します。
また「○○ダイエット」など特定の食べ物だけを食べるなどの過酷なダイエットをすると、骨を作る栄養素が足りなくなります。当然骨を作るのに必要なカルシウムも不足します。カルシウムは体内で生成できないので、食べ物からしか摂ることができません。
カルシウムが不足するとどうなるのでしょう。体内のカルシウムの99パーセントは骨の中に存在しますが、残りの1パーセントは血液の中にあって、臓器を働かせるために体内を巡っています。そこで、血液中のカルシウムが足りなくなると、骨の中から溶けだしてそれを補うことになります。その結果、骨の中のカルシウムがますますなくなっていき、骨がスカスカになってしまう、という現象が起こります。

適正体重を知ろう

近頃は美の象徴とされるモデルも痩せすぎは敬遠され、健康的な美しさが求められています。自分が本当に痩せる必要があるのか、適正体重と、BMIを調べてみてはいかがでしょう。

ほんとはコワい骨粗しょう症

「くしゃみやセキをしたら骨が折れた」というような話を聞いたことはありませんか？ 人によってはさほど痛くないので、骨折に気付かなかったということもあります。せっかく「きれいになりたい」と思っても、骨を折ってしまっては悲しすぎ…。

ダイエットする場合は、特定のものだけを食べる方法は避け、少量ずつバランスよく食べるようにしましょう。くれぐれもカルシウムを摂る事を忘れずに。牛乳や小魚、大豆製品に多く含まれます。この時、ビタミンDを一緒に摂ると、吸収率が良くなります。サケ、マスなどの魚やきのこ、きくらげなどがビタミンDを多く含む食品です。

思春期のお年頃は人目が気になるもの。でも無理なダイエットはやめて、健康的に痩せましょう。周りの思春期の人にも教えてあげてくださいね。

（佐藤マキコ）
執筆者：alluxe編集部