元々充分な睡眠が取れていない女性は多い!?

日本人は世界的に見ても睡眠時間が長いというのを聞いたことありませんか？ その中でも、45〜49歳の日本人女性は特に短いのです。（図2-1参照）

この状態でさらに寝苦しさが加わる今の時期。睡眠の時間どころかきちんと眠れないと悩む人も多いようです。

睡眠は、紫外線や外気ストレスによる肌ダメージを回復させる成長ホルモンの分泌を促したり、体脂肪や内臓脂肪の分解、皮膚深部の水分保持、疲労回復や凝りの緩和、免疫力アップなど美容と健康に欠かせないというのは周知のこと。特に、体の不調が現れやすくなる30代、40代の女性こそしっかりとした睡眠はなによりの美容健康法なのです。

そもそもなぜ日本の夏は寝苦しいと感じる人が多いのか？

結論から言うと、高温多湿な気候のせいで体温調節がうまくいかないからというのが挙げられます。 眠たくなってくると手足だけ温かくなりませんか？ これは、体の末端から体の内部に溜まった熱を放出させて、脳と体を休息モードに切り替え、スーッと眠りに入る準備をしているため。しかし、湿度も気温も高いと、体内の熱が上手く発散できないため体温調節ができず、なかなか寝付けない状態になるのです。

熱帯夜でもぐっすり眠るためには、体温低下をうまく促す工夫をしましょう

空調の設定

エアコンは眠り始めの時間帯を重視して、3〜4時間のタイマーをセット。室内の温度や湿度が高いなら、就寝1時間前からセットし部屋を冷やしましょう。温度設定は、26℃がいいとされていますが、住んでいる場所やその日の気温や湿度によっても変わってきます。一番心地良く眠れる設定を探してください。

加えて、扇風機を天井に向けて首振り設定にし、空気を循環させるようにするとさらにGOOD。体に直接風が当たると体調不良のもととなりますので気をつけましょう。

寝具の見直し

1年中同じ素材のシーツを使っていませんか？ 冬用の掛け布団や毛布はさすがに使用していないと思いますが、シーツの素材を変えるのも忘れてはいけません。

背中は発汗量が多く、背中と敷布団のあいだには空間があまりないため蒸れやすいとされています。そこで、体温や汗の発散効果のある「涼感シーツ」を取り入れてみてください。

例えば、吸湿性と放湿性に優れているリネン（亜麻）素材のものはおすすめです。

他にも、寝る直前の飲食や飲酒は控える、就寝直前までPCやスマホの光や音に触れないようにするなど入眠を妨げるものを控え、夏でも快適な睡眠をとれるように工夫してみてください。