なんだか寝足りない…。「睡眠負債」って？

あなたは朝、スッキリと目覚めていますか？ しっかり眠ったはずなのに、まだ眠い…ということはありませんか？
「睡眠不足」というと1日3～4時間くらい？ と思うかもしれませんが、十分な睡眠時間というのは人それぞれです。6時間で充分という人もいれば、7時間以上寝ないとダメ、という人もいます。
でもちょっと待って。自分では充分と思っていても、実は寝足りない、つまり「睡眠負債」を抱えている場合があるのです。

アメリカのペンシルバニア大学研究チームの実験結果

睡眠時間6時間のグル―プと徹夜のグループの注意力や集中力を調べたデータがあります。徹夜グループでは初日、2日目の成績が急激に下降。一方6時間睡眠のグループは最初の2日間を見るとあまり変化はありません。しかし、だんだんと反応速度が落ちていき、2週間後には徹夜グル―プの2晩経過後とほとんど変わらないレベルまで落ちてしまったのです。
本人は気づかないくらいのレベルで、仕事の効率が下がってしまう…という現象が起きるということに。

自分の適性睡眠時間を調べる方法

休みの日など時間に余裕のある時に、目覚ましをかけずに眠ってみてください。極力光が入らないように注意して。そして自然に目覚めたら、それが適正な睡眠時間です。
普段より2時間以上長かったら、睡眠負債があると考えられます。

睡眠負債はこんなにリスクがたくさん！

肥満

米コロンビア大学の研究では、睡眠時間が4時間以下の人は73％、5時間の人は50％も肥満の確率が高くなるという結果に。
睡眠が足りないと食欲増進ホルモンの「グレリン」が多く分泌されます。それに対抗する食欲抑制ホルモン「レプチン」の分泌量は減ってしまいます。すると脳が炭水化物や高カロリーな食べ物を欲し、満腹感を感じにくくなります。睡眠不足になるとエネルギーを使うと思いがちですが、逆に溜めこむことになるのです。

疾病リスクが1.5～2倍に

その他、アルツハイマーや糖尿病、ガンやうつなどにかかるリスクが大幅に上昇することが、様々な研究の結果わかってきました。
たかが睡眠不足とあなどれないですね。

休日の寝だめはダメ！！ 生活リズムを一定に保つことが大事。

睡眠不足解消のために、週末寝だめをする人もいると思います。でもこれが逆に体調を崩す原因になっているかも？
平日に規則正しい生活をしている人が週末に二度寝をすると、生活リズムが乱れてしまいます。土日に寝坊をしたら頭がすっきりしなくて…という経験、誰でもありますよね。
ではどうしたらよいか？ 平日に少しだけ早く眠るようにして、休みの日もそのペースを守ってください。休日眠いなあと感じたら、短い昼寝をするなどして調整しましょう。

見た目だけでなく、心身共に健康でいるために、今一度「眠り」について見直してみてくださいね。