トクホの目的とは

トクホには重要な役割があります。それは「不摂生をしている人にとって生活習慣を変えるきっかけとなること」です。
トクホ製品のラベルには「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを」と記載することが義務付けられています。自分が普段どれだけ要らないものを取り入れているか、意識喚起できるというものです。

そもそもトクホってなんだろう？

特定保健用食品マーク（サントリー公式より）

通称「トクホ」＝特定保健用食品のこと。1991年に栄養改善法で法制化されました。消費者庁が定義したもので、｢特定の保健の目的で摂取する者に対し、その摂取により当該保健目的が期待できる旨の表示が許可された食品｣のことをいいます。
各メーカーが競って開発した結果、最近では乳製品やシリアル、コーラ、コーヒーなど様々なものが発売されています。

その中でも今回は飲み物に注目してみました。

トクホ飲料第一号は？

一番初めにトクホ飲料として発売されたのは、2003年の「ヘルシア緑茶」。初年度は200億円、次の年には340億円を売り上げたというから驚きです。
2006年には「黒烏龍茶」、2012年に「キリン メッツコーラ」、2013年には「伊右衛門 特茶」「ヘルシアコーヒー」が次々と発売されてブームになりました。
現在は食物繊維入りのノンアルコール・ビールや炭酸飲料、茶カテキン入りの清涼飲料水などまさに多様化しています。「これもトクホだったの？」と意外なものにトクホマークが付いていることも。

トクホ飲料の効果

某メーカー緑茶

高濃度茶カテキンの効果で脂肪を消費しやすくするとされています。また、悪玉コレステロールを減らすと謳っている緑茶もあります。

某メーカーウーロン茶

食べ物と一緒に摂るとウーロン茶重合ポリフェノールが脂肪の吸収を抑えてくれます。

某メーカーサイダー、コーラ、健康茶など

難消化デキストリンが含まれているので、糖の吸収がおだやかになります。デキストリンとはトウモロコシのデンプンからつくられた食物繊維の一種です。消化されにくいので吸収されにくく、食後の血糖値上昇を抑える効果があるとされています。

注意
トクホのお茶はカテキンやポリフェノールを濃くしているため、苦味が強いのが特徴です。緑茶の濃いカテキンは肝臓を傷める可能性があり、ウーロン茶は胃を荒らすこともあります。また難消化デキストリンは大量に摂るとおなかがゆるくなるので、飲みすぎには注意が必要です。

口コミの評価は？

目立つ意見をまとめてみました。

あまりかんばしくないようですね。
でも人によっては飲み方を間違えている場合もあるようです。
ウーロン茶や、難消化デキストリンが含まれている飲料は食事と一緒に摂ることが大事。そして、高濃度のカテキンが含まれる緑茶は飲むだけでなく運動と併用することが大事です。せっかくいいものを摂っていても、正しく飲まないと台無しになってしまいますね。

そして一番いけないのが、トクホ飲料を過信しすぎてしまうこと。
一般的に人は「ダイエットしている」と思うと、自然と高カロリーの食べ物を避けたり、運動量を増やしたりと身体に良いことをしようとします。
一方「トクホ飲んでるから少しぐらい食べ過ぎても…」と思う人がいます。すると「全く効かない！」ということになってしまいます。トクホの効果は劇的なものではなく、「緩やかに」というものなのです。

「これだけ飲めば痩せられる」というわけではなく、運動や食事なども見直して上手く取り入れると役立てるのがよりよい使い方なんですね。