こうした注入による豊胸手術は比較的気軽にできるのは利点なのですが、ひとつ大きなデメリットもあります。それは「自然になくなってしまう」ということ。特にヒアルロン酸は身体に自然に吸収される成分なので、1年~2年の期間限定で次第にもとに戻っていくことになります。逆に言えば取り返しがつきやすいということで、「美容医療で試しに胸を大きくしたい」「永久に大きくなってしまうのは不安」という初心者の方に特におすすめしたい「プチ豊胸手術」といえます。
さて、いま「永久」という言葉を使いましたが、それでは、生理食塩水バッグやシリコンバッグによる豊胸手術を永久的に保つことはできるのか。 実を言うと、この疑問には今のところ正確な答えがありません。
かつて使われていたシリコンバッグをめぐっては、残念ながら多くのトラブルがありました。特に耐久性の部分で難があるケースがあり、経年劣化でバッグに穴が空いて中の成分が漏れてしまうようなこともありました。結果として形が崩れてしまったり、感染症のように全身の健康を損なってしまう場合もあったのです。 現在、多くの美容クリニックで使われている人工乳腺バッグは、こうした失敗の反省から改良開発され、21世紀になって劇的な進化を遂げて来たものです。
バッグの構造が二重になったり、内容物の粘性が強く万が一漏れ出したとしても身体へのダメージを最小限にできる「コヒーシブ」といわれるタイプが大半です。(生理食塩水バッグであれば、もちろん破れてもほとんど問題ないわけですが、感触が柔らかすぎるという不満もつきもの……)
また、耐久性も強化されて、飛行機に乗ったり、ダイビングをしただけで、気圧や水圧でバッグが破れたなどという都市伝説もあるようですが、これはもちろん不安をあおるデマ。綿密な耐用テストにより、交通事故のような激しい衝撃を受けなければまず破れることはないといわれています。
ただし、現在使われている豊胸バッグの大半が2005年以降の開発になるので、10年弱の歴史しかなく、経年劣化に対する強度、半永久的に保てるものなのかはこれからの数十年で問われることになると思います。
さらに、これまで「石灰化」というリスクの高かった自分の脂肪を注入する豊胸手術は、最近では脂肪幹細胞を使ったセリューションや特殊な濾過を使うピュアグラフトなど、より身体への定着を促す方法も誕生して注目されています。これらも「永久」とは言えないまでも長期間の豊胸効果をめざす施術と言えます。
美容クリニックによっては、ヒアルロン酸注入や人工乳腺バッグ挿入、脂肪注入を組み合わせて、総合的に理想のバストを作り上げていくこともあり、予算が許すならこうした本格的な豊胸手術を受けるのもいいかもしれません。
本格的な美容医療が集まる池袋では、比較的カジュアルな方法から本格的な方法まで、こうした豊胸手術を受けることができる美容クリニックがたくさんあります。とりあえず持続性にこだわるなら、バッグ挿入からがオススメですが、まずは医師に相談して、自分に悩みと希望にぴったりの方法を見つけてもらいましょう。
□東京の美容クリニック一覧はこちら
□池袋の美容クリニック一覧はこちら