顔のパーツにメリハリがある西洋人に比べ、日本人を含むアジア人は低い鼻がコンプレックスという人が多い傾向にあります。鼻が低いと、鼻筋と目頭の彫りが浅く顔が平べったく見え、目と目が離れた印象になり、顔全体が整っていない印象に。ノーズシャドウや鼻の中にプラスチックの器具を入れて、一時的に鼻を高く見せるアイプチならぬ鼻プチというのもありますが、コンプレックスを解消するには至りません。このお悩みを一気に解決できるのが、プロテーゼを使った隆鼻術。美容クリニックならではの外科手術で、半永久的に美しい鼻筋が手に入る治療法です。
プロテーゼの特徴
人工軟骨と呼ばれるプロテーゼを挿入して鼻を高くする隆鼻術は、1回の手術で、半永久的に理想の鼻筋にすることができ、顔全体の印象をガラリと変え華やかにしてくれます。外科手術になりますが、手術時間は30分程度と短時間で終了。鼻の中を少し切開し挿入するので見える傷跡は残らないのが特長です。挿入するプロテーゼは、大きく分けて2種類あり、L型プロテーゼは鼻根から鼻尖部まで高く、野暮ったく見えるだんご鼻をややツンとした鼻先にしたい方に。I型プロテーゼは鼻を高くかつ鼻筋を通してスッキリ見せたい方に向いています。
プロテーゼ隆鼻術に使われる人工軟骨の原材料は、シリコンプロテーゼと呼ばれるもので、心臓人工弁や人工関節など疾患の治療にも使われている医療材料のひとつです。衝撃に強く、ダウンタイムをすぎて患部が落ち着けば変形や変質の心配もほとんどありません。プロテーゼは、基本的にはL型とI型の2種類ですが、術前にレントゲンを撮り、一人ひとりの鼻の形や希望する完成イメージに合わせて数ミリ単位でのサイズ調整をしてくれるので安心です。
プロテーゼ隆鼻術の中で一番重要なことは、ドクターとの事前カウンセリング。既存のI型またはL型プロテーゼを削り、挿入するだけとはいえ、同じ鼻の形を持つ人はいないので、自分に似合うかつ、鼻しっかりフィットするプロテーゼを作成してもらう必要があります。そのためには、横顔や正面などざまざまな角度から見えるイメージを自分でもしっかり持ち、なりたいイメージを正確に伝えることが大切。納得いかない場合はプロテーゼ抜去も可能ですが、経済的にも体にも負担があります。一生もののつもりで、納得いくまでドクターと向き合って手術に備えましょう。
このような方におすすめ
- 長期間鼻の高さを維持したい方
- プロテーゼ隆鼻術は半永久的に高い鼻をキープできる手術。過去に注入剤でやっていたが、数年で効果が切れたのでプロテーゼに変えたという方も多いです。
- 目と目の間が離れている方
- 目と目が離れているのは、鼻根と目頭の間の彫りが浅いことが原因。I型プロテーゼで鼻筋を通すだけで、立体感のあるバランスのいい顔立ちに。
- だんご鼻も一緒に改善したい方
- なんとなくあか抜けない印象になってしまうだんご鼻もL型プロテーゼを使えば、鼻筋と一緒に改善できます。鼻筋だけでなく鼻先にも高さが欲しい方にもおすすめ。
よくある質問
- Q.慢性鼻炎で鼻をかむ機会が多いですが受けられますか?
- プロテーゼ隆鼻術を受けた後は、状態が落ち着くまでできるだけ患部に触れてはいけません。鼻炎の症状によっては受けられないこともありますので、事前にドクターに申告し判断を仰ぎましょう。
- Q.プロテーゼは中でズレたりしせんか?
- 挿入したプロテーゼは、1ヵ月程でコラーゲンの被膜に包まれ、最長で半年後には定着するので動きません。その間激しい衝撃を受けないように気をつける必要はあります。
- Q.プロテーゼの入れ替えは必要ですか?
- 必要ありません。自身の鼻にしっかりフィットしたプロテーゼを挿入していれば、半永久的にそのままで大丈夫です。
リスク・副作用・ダウンタイム
- リスク・副作用
- プロテーゼの輪郭が浮き上がって見える、石灰化などのリスクはありますが、自身の鼻にぴったりのプロテーゼを挿入すれば問題ありません。
- ダウンタイム
- 数日から1週間程度は挿入部に強い腫れが生じます。鼻の穴の中を切開するので1週間程度強く鼻をかめませんが、顔面に傷はないのでメイクは可能です。状態が落ち着くまでに1ヵ月。またプロテーゼが完全に定着するまでに3ヵ月以上必要です。