
医療アートメイクには大きく分けて二つの定義があります。ひとつは医療機関で行われる手術に伴う傷跡や、火傷跡、乳房再建手術痕への色素を入れることで傷を目立たなくするための施術行為のこと、そしてもうひとつは、俗に「落ちないメイク」とも言われる、医療機関で行われる皮膚下部分にアートメイク専用のニードル(針)を用いて希望する眉毛やアイラインの形にそって色素を入れ、スッピンでもメイクをしてるかのように、自然に美しく仕上げる施術行為(アートメイク)のことを指します。似てるものに刺青(いれずみ)がありますが、こちらは皮膚の深い層に色素を入れるために半永久的に色が残るの対して、皮膚の浅い層に色素を入れるアートメイクは数年かけてだんだんと退色していくという特徴があります。
医療アートメイク(顔)の特徴

「落ちない化粧」としてアートメイクを希望する女性が増えていくにつれ、それに伴うトラブルも増えてきたことから、アートメイクをより安全・安心なものとしていくために、医療知識はもちろんのこと、アートメイクに関する専門知識・技術を兼ね備えた医師・看護師・准看護師が中心となって日本メディカルアートメイク協会が設立されました。
日本メディカルアートメイク協会によるアートメイクの技術向上の勉強会や、医療アートメイク(メディカルアートメイク)の認知度を高めるための広報活動のほか、海外における最新技術の情報収集や分析、情報共有、そして医療アートメイク機材・材料の共同購入などの活動を通じて、現在では以前と比べてより安全によりお手軽に専門知識をもった医師や看護師による医療アートメイクを受けられる環境が整いつつあります。

数年前にも話題になりましたが、針を使って皮膚に色素を入れるアートメイクは、原則医師の下、医療機関で行われる医療行為であり、資格を持たない者が施術を行うことはできません。
しかしながら、儲かるからと取り扱える資格がないのにも関わらず、アートメイクを行っているサロンがいまだ多いのも現状です。
トラブルを避けるためにも、有資格者のいる医療機関での施術を強くお奨めします。

アートメイク(医療アートメイク)で後悔しないための医療機関選びのコツを紹介します。
まず、時間をかけてカウンセリングをしてもらえるところを選んでください。
と言いますのもアートメイクは一度色素を入れると修正が難しい施術であり、失敗の許されない施術であるからです。もし色素を取る場合にはレーザー治療が必要となるため金銭的負担や肉体的負担が伴うことを覚悟する必要があります。次に施術実績が豊富で技術力が高いか、施術後のフォローが充実しているかをチェックしてください。先ほども書いたようにアートメイクは失敗できないため、一度で理想のアートメイクを実現できるだけの技術力があることも医療機関選びの必須条件となります。それからこれはアートメイクのリスクを抑えるために必須なことですが、後で感染症に悩まされないためにも衛生面が万全かのチェックも忘れないようにしてください。最後は料金が適正であるか、評判が悪くないかをチェックすれば、医療機関選びで失敗することは防ぐことができます。
また、日本メディカルアートメイク協会に加入している医療機関を選ぶのも賢い選び方と言えます。
このような方におすすめ
- すっぴんに自信を持ちたい方に
- アートメイクは水では落ちませんので、すっぴんになっても眉やアイラインをキープすることができ、スッピンにも自信を持つことができます。
- メイク時間を短縮したい方に
- 顔全体を印象付ける重要な役割のある眉を常に万全の状態をキープできるので、忙しい朝の時間等、メイク時間を大幅に短縮することが可能です。
よくある質問
- Q.痛みはありますか?
- 施術内容にもよるのですが、眉の場合は痛みを感じたとしても、毛抜きで毛を抜いた程度です。 アイラインの場合は専用の麻酔クリームを使用するので、腫れを感じることはあっても痛みはほとんど生じません。
- Q.腫れはありますか?
- 眉はほとんど腫れることはありません。アイラインの場合は個人差が生じやすく、まれに泣いた時のように腫れる場合もありますが、ほとんどの場合次の日には治まることが多いです。
特にメディカルアートメイクの場合は自然な色に近づけることを重視するために、3回に分けて少しずつ施術していくのが一般的です。
そういった理由もあり、アートメイクには刺青のように永久に色素が残らずに徐々に退色していくという特徴があります。
リスク・副作用・ダウンタイム
- リスク・副作用
- きちんとした清潔な環境の中で施術する場合は安全性は高いのですが、万が一衛生面がきちんと管理されていなかった場合、施術箇所が腫れてしまうことがあるほか、最悪の場合はB型肝炎、C型肝炎、エイズなどの感染症を引き起こすこともあり得ます。また、色素に対してアレルギー反応を示す可能性も考えられます。「アートメイクが医療行為」と厚生労働省に定められているのにはこういった理由があるんです。
- ダウンタイム
- 人によってはアートメイクを入れた箇所が腫れる方がいますが、次の日には収まることが多いです。 もしも腫れが長引く場合は、入れた色素に対してアレルギー反応を起こしている可能性がありますので、すぐに担当してくれた医師に相談してください。