気づいたらできているシミ。どれだけ気をつけていても紫外線を浴びていたり、生活習慣により肌の代謝が衰えることでシミができてしまうことも。
Qスイッチレーザーは、加齢によってできたシミ「老斑」や、平らなほくろ、アザなど濃い色素に反応して狙った色素を集中的に治療する美容医療用レーザーです。
Qスイッチとはエネルギーの高いレーザー光「ジャイアントパルス」を得て発振させる技術のことをいいます。この手法を使ったレーザーには、アレキサンドライト、ルビー、Nd:YAG(ヤグ)があります。それぞれ発揮する波長が違い、得意とする効果も違います。この治療で使用される代表格として米国サイノシュアー社で開発されたメドライトC6、レブライトSIなどのYAGレーザーがあります。
Qスイッチレーザーの特徴
「シミひとつない透明感がある肌」は憧れますよね。Qスイッチレーザーには3つの種類があります。
毛根部分のメラニンにアプローチをすることから脱毛として利用されるアレキサンドライト、肌の「シミ」にマイルドな効果をもたらすルビーレーザー、出力幅、性能においてスペックが高くマルチに使用されるYAG(ヤグ)レーザー。
それぞれ出力の差がありますが、肝斑(かんぱん)以外のシミやそばかすに対してほぼ1回で効果を発揮する医療マシンです。
さらに治療の選択をした部分以外の肌を傷つけないため、ここだけ取りたいという希望を叶えてくれます。
中でも多くのクリニックでメラニンによる色素原因のシミやアザ治療に使用されているYAGレーザー。
YAGとは、Yttrium Aluminum Garnet(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)の略称のことをいいます。近年では、ネオジム(元素記号Nd)を添加したNd:YAGレーザーも登場。
ほかのQスイッチレーザーとの違いとして、Qスイッチレーザーの中でも一番皮膚の深部(真皮)に届く1064nmの波長に加え、皮膚の浅い部分(表皮)へ届く半波長の532nmが搭載されました。この2つの波長を必要に応じて切り替えることで、色素の浅いシミから深いシミまで効率よく作用し、症状に応じて使い分けることで今までレーザー治療に不向きとされていたシミにも治療が可能になりました。Nd:YAGレーザーの代表格としてMedLite C6(メドライトC6)があります。
真皮層で過剰にメラニンが作り出されることによって、ターンオーバーとともに排出しきれず残った状態になりシミが発生します。
Qスイッチレーザーを照射することによって、メラニンのみを選択して破壊。その後、白血球の1種のマクロファージが破壊されたメラニンを捕食して消化してくれます。
施術の流れは、カウンセリング後レーザーを照射後にアイシングと炎症を治める薬剤を塗布。
このような方におすすめ
- シミが気になる方
- シミ治療としてどの種類のQスイッチレーザーも効果的といわれます。中でも、Qスイッチルビーレーザーはc酸化ヘモグロビンへの吸収がとても低い694nm付近に光エネルギーを照射。これによってメラニンの吸収が高まり、周辺の組織を傷つけずに色素のみに反応するため、比較的広範囲のシミやソバカスなどの治療にも有効です。
- 低コストで気になる悩みを撃退したい方
- クリニックとマシンによって料金設定は異なりますが、何回も照射をしなくてもいいのでシミ治療の中でも比較的割安な治療です。
- ほぼ1回で治療を終えたい方
- 1回で効果を発揮するQスイッチレーザーは、基本的にその後何度も照射するために通う必要がありません。一度的確に狙い撃ちしたシミはカサブタになるため、薬剤や、絆創膏ガーゼで保護します。10日前後でかさぶたははがれます。3、4週間後には肌色に馴染んできます。
- 他の肌を傷つけないで治療したい方
- 色素に反応してピンポイントで悩みを解消するので、周辺の血管や組織を傷つけません。肌に余分なダメージを避けて悩みを改善したい方へおすすめの治療です。
よくある質問
- Q.痛みはどれぐらいですか?
- 照射時間が短く、ゴムでパチンっとはじかれるくらいの痛みです。個人差があるため痛みに弱い方はあらかじめドクターに相談をしておくと、表面麻酔をおこなうことも可能です。
- Q.何回目くらいで効果が感じられますか?
- 基本的には1回の治療で効果を実感できます。しかし、その後の経過やご希望によっては2、3カ月後に再照射することも。
クリニックによって異なりますので事前に確認をしましょう。 - Q.光(IPL)治療との違いはなんですか?
- 光(IPL)治療は、IPLというレーザーとは異なるマイルドな光を幅広い波長で肌の表皮~中間層へ照射して、悩みや肌質を改善します。レーザー治療は種類によってレーザーの届く深さは異なりますが、局所的に照射します。波長の使い分けで幅広い肌悩みへの対応が可能。
リスク・副作用・ダウンタイム
- リスク・副作用
- 一番のリスクは、治療した患部がカサブタになることではないでしょうか。個人差はありますが、1週間から10日ほどでかさぶたが剥がれるようです。その間、十分なアフターケアが必要となり、患部をこすらない、無理やりカサブタをはがさない、処方された薬剤またはクリームを塗る、ガーゼもしくは絆創膏、目立たない保護シールを使用して患部を保護しましょう。 経過に心配や不安点があればドクターに相談をしましょう。
- ダウンタイム
- 患部以外は直後からお化粧もOKです。