貧血とは

一般に、酸素を全身に運ぶ赤血球を構成する色素（ヘモグロビン）の量が、基準値を下回った状態のことを言います。 貧血には、「鉄欠乏性貧血」、「溶血性貧血」、「巨赤芽球性貧血」、「再生不良性貧血」といった種類があり、それぞれで症状にも違いが見られます。このうち、鉄分が不足することで起こる「鉄欠乏性貧血」が貧血の方の7割から9割を占めています。「女性は貧血になりやすい」というイメージがありますが、これは生理や妊娠などにより体内の鉄分を失う量が多いからです。

貧血の症状はどうして起こるの？

貧血（鉄欠乏性貧血）の主な症状として、疲れやすくなったり、息切れや立ちくらみが起こるというのがあります。酸素はヘモグロビンによって運ばれるため、貧血によって酸素運搬役のヘモグロビンが不足すると疲れやすくなり、息切れやめまいなどを引き起こします。

鉄が欠乏する原因

・偏食や、朝食抜き、極端な食事制限など鉄分の摂取量が不足しているとき

・思春期や、妊娠・出産・授乳期など、体が多量の鉄分を必要としているとき

・鉄の吸収をよくするビタミンＣが不足しているなど栄養バランスが崩れているとき

・大出血や慢性出血により著しい鉄分喪失があったとき

貧血予防

貧血は重度なものになると、食生活で改善するのは難しくなりますが、息切れやめまいなどといった軽い貧血であれば、食生活の改善で十分予防することができます。
食生活の改善というと、「野菜を摂る」ということに考えがいきがちですが、実は野菜だけ食べて、魚や肉類などのタンパク質を摂らないと、血を造る栄養素が不足して貧血になりやすくなる恐れがあるんです。

貧血を予防する正しい食生活のポイント

貧血予防は、今日、鉄分を多く取ったから明日は少なくて大丈夫、というような単純なものではありません。鉄分だけでなく、色々な種類の食品を毎日バランスよく食べる習慣が大事になってきます。
なお、貧血はときに重大な病気の原因となる場合もありますので、もし最近急に疲れやすくなったり、めまいや、立ちくらみ、息切れなどの自覚症状が現れた感じたときは、早めに専門医の診察を受けるようにしてくださいね。

（サクマユウナ）

執筆者：alluxe編集部