DIY美容法
ネットでいわれる、いわゆる民間美容法のことです。
特別なものを用意することなく身近にあるモノでできるお手軽な美容法です。
しかし、中にははっきりとした医学的根拠のない美容法も混在していますのでその点にはご注意ください。
DIY美容法の例
重曹ピーリング
身近にある重曹をピーリング剤として活用するという美容法です。重曹には用途に合わせて掃除用(工業用)、食用、薬用のものがあり、いずれも成分は同じですが、掃除用(工業用)、食用、薬用の順で純度が高くなります。ピーリングに用いる場合は食用と薬用のものが無難でしょう。
水に溶けると弱アルカリ性を示す炭酸水素ナトリウムを主成分としており、酸を使って行うケミカルピーリングと同様の効果を得られるとされています。
しかし、ここで注意しなければならないのは、あくまでこの効果は、「特定の人の肌で、たまたま合っていただけ」に過ぎないかもしれないということ。
そもそも重曹はスキンケア用に作られたピーリング剤ではありません。摩擦による慢性炎症や黒ずみの恐れがあることを心に留めておいてください。
レモン汁美白美容液(レモンパック)
ビタミンCに美白効果があることから、「ビタミンCが豊富なレモンをそのまま肌に付ければいいんじゃない?」という考えから始まった美容法。
90年代に一時期流行りましたが、今では逆に美容に悪影響があることがわかってきました。
レモンに含まれるソラレンには、日光が当たることで蓄積した光エネルギーを、皮膚の深層に放出して肌にダメージを与える光毒性があり、酸火傷や色素沈着、そしてシミに繋がる可能性があるので注意してください。
DIY美容整形
材料を買ってきて家具を手作りするように、「美容整形も必要な器具と薬剤さえ揃えば自分でもできるんじゃないか」という考えのもとで行われるセルフ美容整形のことを言います。
美容整形と言っても幅広いのですが、DIYでできるとされているのは、必要な薬剤と器材があれば実施可能な、ヒアルロン酸やボツリヌストキシン製剤、脂肪溶解注射といった注入治療がほとんどです。ところが、この一見簡単そうな注射手技、気をつけなければ大変なことになってしまう危険性をはらんでいることはあまり知られてません。
一見簡単そうに見えるのは、あくまで「注入するだけ」であればそれほど高度なテクニックは必要としないとされるからです。ところが、実際の注入には仕上がりを綺麗にしたり、リスクを減らすためにも細心の注意が必要となります。
仕上がりが凸凹になる程度であればまだマシな方で、万が一打ってはいけない場所に注入してしまい、血管閉塞(血管内にヒアルロン酸が入り込み、血管を詰まらせてしまうこと)などを起こしてしまうと、最悪の場合周囲の組織が壊死してしまうなんてことになりかねません。
美容クリニックで注射を使った治療を受ける場合、当然ドクターはそういった危険性を熟知しており、万が一のことも起こらないように万全の体制を敷いているので安心して受けることができます。
本人が経験のあるドクターでない限り、高いリスクのあるDIY美容整形には安易に飛びつかないようにしてくださいね。
これまで紹介してきたように、DIY美容は手軽にできるという点で魅力がありますが、中には医学的根拠のないものも見受けられるのが現実です。目先の安さや手軽さにとらわれて、後になって後悔するなんてことのないように、美容に関する悩みはきちんとした専門家に相談することをおすすめします。
(サクマユウナ)
執筆者:alluxe編集部