髪の毛の基礎知識

人の髪の毛は図のように中心からメデュラ、コルテックス、キューティクルの三層構造をしており、一番外側にあるキューティクルはうろこ状で紫外線をはじめとする外部刺激から髪の毛の内部を守る働きを担っています。

髪が傷むとは？

キューティクルの一部が摩擦や刺激などで剥がれてしまうと、適正な水分を髪の毛内部に保持できなくなり髪の毛がパサついてきたり、剥がれた部分から髪内部のタンパク質や脂質 が流出して、枝毛や切れ毛の原因となってしまうこともあります。

美髪になるためのポイントは乾かし方にあった。

髪の毛のプロである美容師の間では、美髪(枝毛や切れ毛のない髪の毛)を維持する上で、傷んだ髪を切るカットと同様にブロー(乾かすこと)が欠かせない技術であることはもはや常識。
どんなに良いヘアトリートメントを使っても正しい乾かし方をしていなければ、その効果を十分に発揮することはできません。

自然乾燥はNG

ドライヤーの熱が髪の毛を傷めるから、と髪の毛を自然乾燥している方がたまにいますがそれはやめましょう。
と言うのも、濡れたままの髪の毛は、キューティクルが開いたままのとても刺激に弱い状態であり、癖がつきやすいだけでなくクシで梳かすなどのちょっとした刺激でも簡単に傷んでしまうからです。
また、雑菌も繁殖しやすくなるためニオイやかゆみの原因となってしまうこともあります。
髪の毛は確かに、「表面温度が高くなりすぎると、ケラチン（タンパク質）が変性する」性質があるため熱に弱いのですが、以下のような工夫をすればそのリスクを抑えることは難しくありません。
ドライヤーの前にタオルドライをしっかりとして、使う時間自体を短縮するほか、ドライヤーを使う際は髪から10cm以上離したり、１か所に集中して当て過ぎないようにすることも大切です。

正しい髪の乾かし方のコツ

乾かす順番

まずは、癖がつきやすい前髪の根元から乾かし始め、次に全体の根元を乾かします。根元が十分に乾いたら最後に毛先といった流れで乾かすようにしましょう。
この時、ドライヤーから出る温風の温度は平均で約110℃程度あるため、髪の毛や頭皮を熱から守るためにもあまりドライヤーを髪の毛に近づけ過ぎないようにしてください。

仕上げは、髪質や長さに応じて乾かし方を変える

最後に全体に冷風をあてることで、開いていた髪のキューティクルが閉じ、誰もが羨むような艶のある美髪にきっとなれているはず。