中々改善しないその症状、本当の原因は……
眼瞼下垂って?
眼瞼下垂の手術は美容と健康にいい! その理由は? 「眼瞼下垂」の名医と名高い小室先生にお話を伺いました。
眼瞼下垂とはどんな状態のことをいうのでしょうか
上まぶたが挙がりにくく、垂れ下がった状態を『眼瞼下垂』といいます。『眼瞼下垂』は疾病の一つ。上まぶたをあげる筋肉の一部“眼瞼挙筋”が弱くなることで起こる症状のことをいいます。『眼瞼下垂』になると日常生活の弊害として『視界が悪くなる、肩コリ、めまい、便秘、不眠、冷え性、慢性疲労……』になると言われています。
直接まぶたに関係なさそうなのに、なぜこのような症状を引き起こすのでしょうか。上まぶたを挙げる眼瞼挙筋が弱くなる事で、眉毛を挙げてまぶたを開けようとします。額の筋肉である前頭筋が収縮して、額にシワが生じやすくなるため、おでこのシワという症状が出るのです。
肩こりや腰痛の場合もこの筋肉の収縮が関係しています。頭筋が収縮すると、後ろの後頭筋も一緒に収縮します。それにより偏頭痛の症状が出てきたり、後頭筋から首の筋肉、そして肩の筋肉が凝固まり肩こりが生じるわけです。さらに、肩こりの症状により肩が前方に移動し、猫背に。一度クセづくとこの姿勢の方が楽なのですが、これを続けていくと腰に負担が掛かり、腰痛症や腰部椎間板ヘルニアになりやすくなるというわけです。
【監修医のプロフィール】
コムロ美容外科
小室 好一 総院長
コムロ ヨシカズ
1984年 昭和大学医学部卒業後、昭和大学藤が丘病院外科勤務
1991年 コムロ美容外科東京院開院
2005年 コムロ美容外科宮崎院開院
2008年 コムロ美容外科大分院開院
2013年 コムロ美容外科東京院を銀座に移転開院
医学博士/日本美容外科学会正会員/日本麻酔科学会正会員/日本超音波学会正会員
眼瞼下垂は猫背になる
姿勢が悪く猫背になることもある眼瞼下垂。結論から言うと、老ける、そして病気を招くこともあります。その理由は、姿勢が悪いと体の中に悪い酸素(活性酸素)がたまってしまうから。姿勢のいい人はたくさんの酸素を吸ってスムーズに悪い空気を吐き出すことができますが、猫背で体が曲がっていると肺に空気を十分にとりこめない。そして中途半端に吐き出すので活性酸素が肺にたまり、血液を通して抹消に達して細胞をさびさせてしまう。そうなると顔にも体にも影響が出て老化が進んでしまいます。細胞がさびることで、抵抗力が衰えて病気になることも。
そこで眼瞼下垂の手術をすることで、筋肉に余分な硬直がなくなり緩和されるため、表情が柔らかくなり若々しく見えます。姿勢が良くなることで、酸素を沢山吸いこむようになり活性酸素の排出がスムーズになるため、血流が良くなり病気や老化を予防できるのです。
美容医療の中で唯一医療保険を適用することができる、美容と健康にいい治療法とも言えます。
まぶたからの弊害
眼瞼下垂は筋肉による弊害だけではありません。
まぶたをあげる筋力、眼瞼挙筋の下にあるミュラー筋は、交感神経(自律神経)の指示を受けて意志と関係なく反応。
このミュラー筋が緊張状態になることでいわゆる「交感神経刺激症状」を引き起こします。
慢性的な体の不調は、自律神経の乱れから肩コリや気分の浮き沈みを招くことも。治療法として、眼瞼下垂手術で改善しうると言われています。
まぶたの症状
眼瞼下垂は、軽度下垂から中度下垂、重度下垂と症状が分かれ、それに伴い肩コリがひどくなったり、視野が狭くなり、しまいには開眼失行(目が全く開かなくなるケース)になることも。
眼瞼下垂の種類
眼瞼下垂の原因は、3種類ありそれぞれ異なります。まず、『先天性眼瞼下垂』これは、生まれつき眼瞼挙筋が弱く瞼が下がっている状態で目が細く視野が狭いのが特徴。次に、現代人に多い『後天性眼瞼下垂』もともと瞼が開いていた人が徐々に開かなくなった状態のことをいいます。こちらの原因は、ハードコンタクトの長期使用、白内障、緑内障などの眼科的要素、加齢によるもの、瞼をこする人、パソコン作業で長期目を酷使する人等が多いのが特徴。最後に『偽眼瞼下垂』というものがあります。これは、本当は眼瞼下垂ではないのですが、眉毛下垂、小眼球症、眼瞼痙攣等で一見眼瞼下垂のように感じてしまうのが特徴。眼瞼下垂の日常的改善は難しく、後天性のものの予防として目を擦らない・酷使しない、使い過ぎかなと思ったら温めケアで疲労緩和を。
眼瞼下垂の治療法
眼瞼下垂は視機能改善目で、保険が適応されます。これはあくまで疾病治療です。目元形成も併せてお考えの場合は美容外科へ。まぶたをあげる挙筋を修復する為にはまぶたを切って手術する方法、そして切らずに埋没やレーザーで治療する方法があります。