猫っ毛とは？

日本人の髪質と猫っ毛

日本人女性の髪の太さは平均で約0.08ミリあり、欧米人の平均である約0.05ミリと比べて、平均して1.5倍の太さがあると言われています。
しかし、髪の毛自体が細い欧米人ですが、薄毛に見える人はそれほど多くないです。なぜなら、本数が日本人に比べて多いからです。だいたい平均して12万本～14万本あると言われています。
一方私たち日本人の場合は、髪の毛自体は欧米人と比べて太いものの、本数が平均して10万本～12万本ほどしかないことと、毛色が黒いため欧米人に比べて薄毛が目立ちやすいという傾向があります。猫っ毛とは文字通り猫の毛のような細くてコシやハリのない柔らかい髪質のことをさします。一般的に太い髪と言われている太さの目安は0.12～0.15ミリ、それに対して猫っ毛（細毛）は太さが0.06ミリ以下のものを言います。よって猫っ毛は、太さ的には欧米人に近い髪質となります。

普通の髪と猫っ毛の構造的な違い

人の髪は、中心から順にメデュラ、コルテックス、キューティクルという三重構造をしています。
その中でも線維状のタンパク質でできており、髪の毛の成分のうちで大部分を占めているコルテックスは、髪の柔軟性や太さに影響を与えることが知られています。
普通の髪と猫っ毛を模式的に表した図をご覧ください。
どちらの髪も最も中心にあるメデュラと最も外側にあるキューティクルにはほとんど違いがないことがわかるかと思います。

猫っ毛の悩み

猫っ毛に対して「ふわふわしてて柔らかいイメージ」という肯定的な意見をお持ちの方もいるのですが、そのメリットを享受できるのはウェーブのかかった軽いくせ毛の人の場合です。
直毛の人はボリュームが出にくいため髪の本数は普通でも髪が貧相に、場合によっては髪の毛の量自体は十分あるのに薄毛に見えてしまうこともあります。
また、細く軽い猫っ毛には、髪が風などで乱れやすくブラッシングの際に摩擦により髪が傷みやすく切れやすい、という致命的な欠点もあるんです。

猫っ毛のためのセルフヘアケアのコツ

洗髪時における頭を濡らす前の丁寧なブラッシング

髪は濡れている状態が一番外部からかかる力に対して弱くなります。
猫っ毛は特に絡まりやすく切れやすいため、洗髪前に目の粗いコームで丁寧にブラッシングをして髪の毛の絡まりをほどいてあげることが大切です。

シャンプー、トリートメントはノンシリコンでアミノ酸系のものを

シャンプーやトリートメントに含まれるシリコンには、髪の毛をコーティングしてキューティクルを閉じて見た目を改善する効果がありますが、その分髪の毛が重くなってしまうため、ただでさえ出にくいボリュームがさらに出にくくなる可能性も。猫っ毛の人はシリコン入りのものは控えた方が無難。髪の毛の主成分であるタンパク質の素となるアミノ酸が多く含まれたアミノ酸系シャンプーや、ケラチンや加水分解ケラチン等の毛髪補修成分が含まれているトリートメントもおすすめです。

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