時は15世紀、大航海時代。世界の海を股にかける船乗りたちの間で、海賊よりも恐れられていた悪魔の病「壊血病」。
体のあちこちから出血してやがて全身の肉が腐って死んでしまう恐ろしい病ですが、原因は長い間不明のままで、200万人以上の船乗りがこの壊血病で亡くなったといわれています。
18世紀になって、イギリスのクック船長らの研究によって、キャベツやライムを航海中の食事に取り入れることで壊血病の死者は激減したのですが、それはあくまで良結果が確認できただけ。ビタミンCが体にもたらす影響について詳らかになるには、1933年にハースによってビタミンCの合成式が化学的に解明され、ライヒシュタインによって人工的に合成されるまで待たねばなりませんでした。
ビタミンCは、人間が体内でコラーゲンを生成するときに、必要不可欠なものだったのです。しかも人間にとっては外部から摂取するしかない成分。
多くの船乗りはこのビタミンCがなくなることで、コラーゲンが作れない状態になり、体の内側から崩れていったのです。

コラーゲンといえばハリのある美肌に必要不可欠なもの。
できるだけたくさんのビタミンCを摂取したくなりますが、実は口から摂取するだけではほとんどが尿になり、あまりにもたくさんビタミンCを食べるとお腹を下す原因にもなってしまいます。また、サプリメントは摂取が容易いですが、その分非常にすみやかに尿となって排出されてしまうといいます。
そこで活用したいのが、大量のビタミンCを血管から直接体内に摂取できる「高濃度ビタミンC点滴」。
傷んだ肌の修復を早め、透明感のある美白へと導く効果があるといわれる治療法です。
これから紫外線がますます強まり、肌にとってはダメージの増える負担の大きな季節になっていきます。そして、肌を助け、キレイに支えるコラーゲンは基本的に自分の体で作るしかありません。
高濃度ビタミンC点滴を定期的に受けて、しっかりメンテナンスしていきたいですね。